現場で使うQC7つ道具とはどんな道具かを次に示します。下図は、その要約です。
QC7つ道具の種類と概要 ![]() |
@データの層別
先ず知っておくことは、「層別」の考え方です。これは似たようなグループを一つのまとまった集団として区別する考え方です。現場のデータを記録したり、その結果を分析する場合、例えば、作業者別、機械別、材料別といったように、同類(同じ層)のデータを扱うことが必要になります。この層別がしっかりできないと、いろいろなデータが混在することになります。専門的な用語でいうと「母集団が異なる」ことになるからです。現場で起きるいろいろな問題を解決する場合でも、この層別して分析するというの考え方は不可欠です。
Aサンンプリング
加工や組立工程からその工程の加工品や組立品を抜き取ることをサンプリングといいます。よくいわれる「サンプルを取る」ことです。大切な点はサンプルを取り方を決めておかなくてはなりません。通常はQC工程表に記載します。又は作業標準書に書いておきます。
<参考> ・サンプリング方法
@ランダム(無作為)で抜き取る
A定時抜き取り例:9時、11時、13時(2時間毎に)
B生産数で抜き取る例:100個目、200個目のように
・サンプル数は、一般的には1〜5個ですが、データの内容や使用するQC道具で決めます。基本はランダムサンプリングであるので、一つのロットの中からサンプルを取ります。
なお、完成製品の品質保証のための抜取検査は、JISZ9015等で決められているので、検査部門の検査基準書に基づいて行なう必要があります。
C母集団とは
データを取り扱いする場合、母集団という概念があります。これはデータをとる生産品全体の数量やサンプルを取る製品の全体の数量を母集団といいます。サンプリングは、その母集団全体を推測するために、その母集団の中から一部の製品を取り出すことであるといえます。したがって、偏ったサンプリングや作為的なサンプリングは、正確な母集団をあらわさないとことになります。
上図に示すように、サンプルから母集団のバラツキや平均値を推定することになります。また、データから管理図を使って工程の解析や工程の管理を行うことになります。